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ランタスとレベミルとトレシーバ!!

2014-06-24
今回は持効型インスリンのお話!!
 前回は超速効のお話だったので とは言っても持効型の3製剤は1回もうまとめちゃっているのですが
 ⇒過去記事 「トレシーバ」 http://iropen16.blog119.fc2.com/blog-entry-103.html
 なので今回はまだ書いてなかったことと、この春使用制限が解禁になったトレシーバのことを中心に書いていきます。

□製剤の種類
 2014年現在、サノフィ社のランタス(一般名グラルギン)、ノボ社のレベミル(一般名デテミル)・トレシーバ(一般名デグルデク)の3製剤があります。ランタスの名の由来は社内公募で”なんとなくカッコいい”から選ばれたみたいですw レベミルの名の由来は(安定の意の)レベルと分子に付加されているアミノ酸のミリスチン酸から。トレシーバの名の由来は3つの特徴(①HbA1cを効果的に改善、②夜間低血糖の発現のリスクの低下、③1日1回、毎日一定のタイミングであれば、いつでも投与することが可能)の意のラテン語のトレシバ(SIBA:soluble insulin basal analogue 溶解型基礎インスリンアナログ)からです。
 あと現在、リリー社のグラルギン(ランタスと同成分のバイオシミラー薬。認可されれば安価で使用できるようになります。)とヒューマログ(リスプロ)を高分子にして緩徐な作用を持たした製剤。それとサノフィ社の3倍に濃縮したランタス(toujeo® ランタスより長時間安定にはたらく)の持効型インスリンの3製剤が治験で好成績をおさめているようで、これらの製剤がじき認可されるかもしれません。トレシーバと比較してどうかな?! ってのが気になるところです。注視していきたいです

□薬価(2014年度) 単位:円
ランタス(カートリッジ)1834(ソロスター)2525
レベミル (カートリッジ)1859 (フレックスペン)2601
トレシーバ(カートリッジ)1847(フレックスタッチ)2619

トレシーバが新規の割に安価です。トレシーバにした場合、ランタスやレベミルより必要単位が減ることが多いので実質的には1番お得感あるかもです。ちなみに欧州のトレシーバの薬価はランタスの1.6-1.7倍するそうです。滅多に褒めないけれど、この点はなかなかナイスだった厚生労働省w

□胎児安全性
 前回の記事でもお話しましたが、現在持効型インスリン製剤でFDAカテゴリBにあるのはレベミルのみです。ランタスは動物実験の成績があまり芳しくないみたいで、発売からもう10年が経過していることもあり、格上げはあまり期待できない気がします。(ただそれが危険度を示しているものでは決してありません。使うかどうかは主治医の判断に依ります。) トレシーバはレベミルと同様におそらくほぼ安全だろうとは言われていますが、如何せんFDAでトレシーバの使用自体が承認されていないので。承認は最短で2018年とのことなのでカテゴリBの到達はそこからまだ数年かかると思われます。ただ必要インスリン量が短期間で変動しがちな妊娠期ではトレシーバは不向きではないかという意見もあります。実際どうかはわかりませんけど。

□トレシーバの調整 
 既存の持効型インスリン製剤からトレシーバへの切り替えは、低血糖(特に夜間)が少なくなった・血糖変動が小さくなった・デバイス(注射器)が扱いやすい、など概ね好評価が得られているようです。でも僕もそうでしたが、切り替え後の調整になかなか苦戦されてる方も少なくないと思います。
過去記事⇒
「インスリン調整中」 http://iropen16.blog119.fc2.com/blog-entry-128.html
「インスリン調整中(続)」 http://iropen16.blog119.fc2.com/blog-entry-138.html

そこで!! トレシーバの調整がうまくできなかった自身の調整の振り返りや最近の知見で学んだことなどを半減期のキーワードを元にまとめてみたいと思います。
参考文献:「糖尿病の療養指導Q&A インスリン デグルデクへの切り替え Q1」 平尾鉱一 PRACTICE vol.31 2014
 まず半減期とは、薬成分の血中濃度が半減するまでの時間のことで、薬が生体に作用する(体内動態)時間の目安とされています。トレシーバの半減期は24-25時間と言われています。(ランタス・レベミルはこの半分くらい)
半減期をもとにしたトレシーバを血中濃度の推移は以下の表のように推察することができます。
半減期
  
 表からわかるように、半減期の長いトレシーバは安定な状態に達するまで概ね3~10日程度の日数を要すると言われています。ここらへんが作用持続時間の長さ作用のピークの平坦さと共にトレシーバの特性を考える上で大事なポイントです。

切りかえ初期の投与量の目安はランタス1回打ちだった場合は同単位か1割減、ランタス2回打ちだった場合は2割減とか言われています。調整の手順を勘案してみると
①まず投与量を決め数日~数週間 血糖変動の推移をよく観察する。
②ボーラス(食事時のインスリン)の調整。高く推移する場合は増やす。低く推移する場合は減らす。
③起床時の血糖値が低いとか決まった時間に低血糖を起こす傾向があるようならトレシーバの単位を1単位減にする。
 そうでない場合は現状維持か増量を検討。
④再度、ボーラスの調整

 の繰り返しを基本パターンにするのが良いのでないかと思われます。僕の場合、ランタス2回打ちで17-20単位だったものがトレシーバでは最終的に13単位になりました。また、トレシーバの単位を変更する毎、各食ごとの糖質/インスリン比ないしは投与ボーラス量の見直しが必要です。
 最終的に僕は、各食ごとの糖質/インスリン比が昼13g夕7gと開きが出てしまったため、ちょっとウーンとなってしまいましたが…。(ランタス2回打ちの時は8-9g/単位で済んでたのに) ちなみにインスリンポンプを使用している現在の糖質/インスリン比は朝9g/単位、昼10g/単位、夕9-10g単位です。ペン注射の場合は各食ごとの糖質/インスリン比に差が出やすいのはある程度やむなしですが、やっぱり倍くらい違っちゃうと感覚的にカーボカウントが行いづらく、やりづらい感じがしますです。トレシーバはもう1単位減らしてもいける感じはありましたが、この点で僕にはマッチしていませんでした。今もしペン注射に戻すことがあったらきっとランタスを選ぶかトレシーバの2回打ち(低血糖が起こりやすく危険との見方あるようですが…)をすると思いますσ(^ー^;
 
トレシーバに変更の際に留意すべき点をまとめてみると
①焦らない
 単位数を変更しても、それが血中濃度に反映されるまでに時間・日数を要します。ボーラスが合ってるかどうかの確認も数日かかります。低血糖が少なくなる、ってのも実は臨床試験では数ヵ月後でその傾向が確認されている事柄です。
②準備をする
 例えば目的の日の基礎インスリン量を減量したい場合、3日前くらいからの調整が必要なこともあります。基礎が動かしにくい分、ボーラスの調整がより重要度を増します。シックデイなどの急を要する場合には他の製剤の併用や切り替えが必要になるかもです。
③補食の見直し
 作用が平坦になる分、補食摂取の影響も変化します。レベミルやランタスを使用している場合は、血糖値が平常でも補食を適宜摂らねばならないケースあったでしょうけど、トレシーバの場合はその必要がなくなるか少なくなる傾向があります。「このままいったら低血糖になる」とか「何をどのくらい食べておけば良いか」っていう感覚は療養していく上で自然と身についていく感覚ですが、製剤の変更に伴いそういった感覚を問い直さなきゃならないことも理解しましょう。
④トレシーバが合わない場合もあることを理解する
 インスリンポンプにして分かったことですが、僕の基礎インスリンは夕時くらいにガクンと必要量減るんですよね。ランタスの場合は作用の減弱がここに丁度重なっていたのでまだ良かったんじゃないかって思ってます。製剤ごとの作用のピークや調整の融通性から、レベミルやランタスの方が合っている方も実際結構いらっしゃる筈です。ダメならダメで、元の製剤に戻すかインスリンポンプの導入を考えるか。根気との兼ね合いもあるので、決断のタイミングも難しいかもですが(ウーン

以上。今回もごくざっくりと!! まとめてみました。
 インスリンポンプの場合のベーサル比(総インスリン量における基礎インスリンの比率)は一般的な(肥満や思春期でない)場合は概ね30%未満に収まるケースが多いようですが、ペン注射の持効型インスリンだとこれが30~60%と開きが出ます。ペン注射で用いる持効型インスリンの調整は打つタイミングや単位調整に融通がきく分、個人差がとても大きいです。どのような使いこなしが良いのかを今後CGMを用いた解析で解明されていくことが期待されています。
持効型インスリン製剤は超速効型に比して扱いがなかなか難しい感じしますけど、利便性と選択の余地をもたらしてくれてることは確かです。
ともあれ製剤の特性をよく知り、各人に合った活用をしていけますように。
僕は今はインスリンポンプですが、今後も持効型インスリン製剤についてまた新しい見解や方法論見つかったらまた報告させていただきたいです♪(^ω^)/

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Re: No title
なかのさん

まさにそのとおり!!
うまくまとめてくださって、こちらの方こそありがとうございますm(__)m
  • 2014-07-08│21:53 |
  • 16(いちろく) URL│
  • [edit]
No title
ありがとうございました。納得できました。
半減しつつなだらかに減っていくが、一回打った分の基礎インスリン自体はかなり長く体内には残る。
ただし、半減していって一定値以下になると、その残存分だけでは効果は望めない。そうなるときまでを効果時間としている。ランタス24時間、トレシーバ48時間などの表現はそれ。

そして、その残ってる分は翌日うった分に加算され、全体が底上げされて基礎インスリンの全体量となる。

そんな解釈をしてみました。
  • 2014-07-08│09:08 |
  • なかの URL
  • [edit]
Re: No title
しろさん

コメントありがとうございます。
「半減期」については、考え方を示す概念として記事に使用しました。「薬成分の血中濃度が半減するまでの時間のことで、薬が生体に作用する(体内動態)時間の目安」とご紹介しましたが、このように作用の目安です。持効型インスリンといっても作用にはピークがあるので全体の作用時間の折り返し地点より以前に半減期がきます。血中に検出される期間はランタスでも3日程度、トレシーバでは5日程度との報告があります。半減期のあとはじわーっと効果が薄まっていく感じですね。
 これは打ってる単位数によっても大きく影響します。半減期25時間は体重kgあたり0.4~0.8単位(体重60kgなら24~48単位)の単位を打ってる臨床試験から算出された値です。日本人で0.4単位/㎏の基礎インスリンは比較的高容量な部類は入っちゃいますね。(実際18時間との報告もあります。人種やBMIによりマチマチです。)ただトレシーバは単位数が少なくても作用が平坦な分、持続しやすいはずです。
 ホントはグラフも付けたかったのですが、コメント欄での挿入の仕方がわからず…。でも次の次くらいのブログ記事でひここらを比較できるグラフも付けてみたいと思います。

 以上、お答になっていますでしょうか。
 また何でもコメントお寄せください!! 僕にお答えできる範疇でですが、書いた以上は頑張ります(笑)
  • 2014-07-07│23:16 |
  • 16(いちろく) URL│
  • [edit]
No title
 こんにちは。最近ランタスからトレシーバに変更になりまして、こちらの記事を参考にさせていただきました。ありがとうございました。1型歴8年です。

 一つ疑問が生じまして、よろしかったらお時間のあるときにでも教えて頂ければと。

 24時間後に半分になるのはいわゆる「半減期」的な考え方ではなく、24時間後に注入した分の半分が消費されてなくなるということではないでしょうか。24時間で半分が消費され、さらに24時間たつと残りも消費されてしまうので効果が切れるような気がするんですが。

 半減期という考え方ですと、富士山の裾野的なグラフになり、効果そのものが48時間どころか延々と続くことになります。ランタスも半減期が短いだけで24時間以上効いてることになりますけど、体感上そんなことはありませんでした。

 ですので、二日目の注射で、一日目の残り5と新規分10とで、生体内に15となるのはわかりますが、その15がさらに翌日半減して残っているのではなくて、一日目に打った10は三日目にはなくなり、二日目に打った10が半分消費されて5残ってる。つまり、「効果時間48時間」だとしたら、二日目以降は注射した段階で生体内15であり、それ以上にはならないのではないでしょうか。

 トレシーバに変えて一週間目ですが、体感的には1日目~5日目とだんだん効き目が強くなった感じはなく、二日目以降同じような効き方に感じます。

 なお、私はポンプではありませんので、ずっと流し込んでるポンプとは感覚が違うのかもしれません。

 また、使用量もランタスのときに一日一回打ちで6。トレシーバも一日一回打ちで6で試してます。量の多寡によっても感覚が違うのでしょうか。
  • 2014-07-07│11:20 |
  • なかの URL
  • [edit]

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16(いちろく)

Author:16(いちろく)
T1DM暦14年の世迷い人。2013.6月よりインスリンポンプはじめました。。withノボラピッド⇒ヒューマログ
カーボカウントのこととか、食と健康についていろいろ学んだことを綴ります。
すべてはHappyな未来のために・・・

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