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糖尿病と運動 2:強度の話

2011-05-04
シーン:ゴールデンウィーク中の公園
  結婚直近のA夫とB子。生理の話に納得のいかないA夫は執拗に食い下がる。

A夫:「生理的に無理なんて納得できるか!具体的にここが嫌だとか何かあるだろ」
B子:「例えば・・そうね、優柔不断なとこかしら。A夫はデート行くにしても、今日どうする?ばかりじゃない」
A夫:「今日どうする?って、できるだけB子の希望に添いたいからそう言っているんだよ」
B子:「その気になれば決断できるって言いたいわけ、じゃあ今日この後どうするか言ってみてよ」
A夫:「そうだな・・、天気もいいからこの辺を散歩しながら二人の将来を話し合うってどうだ?」
B子:「つまんない、そもそも優柔不断なA夫のままでは二人の将来なんてないわ」
A夫:「そんな・・、オレはB子といれるだけで幸せなんだ。望むこと全てをかなえたいんだ、わかってくれよ。」
B子:「私はA夫に引っ張っていってもらいたいの!それが望みよ。」
A夫:「何だ、引っ張ればいいのか。結局B子もオレといたいんだな。よしわかった、んで今日どうする?好きな所に連れていってやるよ!」
B子:「だーかーら、そこよそこ! 今日どうする?ってそこが問題なのよ。」

・・、今日どうする、きょうどうする、きようどする・・。という訳で、運動の話の第2回は運動強度の話をします!!(←だいぶ無理矢理。でも意地でもやる、それが私の生き方だから

早速クイズです。
血糖値が100mg/dlの時、血液全体の血糖(グルコース)量は何gくらいあるでしょうか?

答え:
血液量は男性で体重の約8%、女性で7%といわれています。体重60kgの男性の場合の血液量は60×8%=5.4kg。約5.4Lが血液の量だとしてその時100mg/dlの血糖値だったら血糖は5.4g含まれている計算になります。5gのブドウ糖と5Lの水を想像してみてください。イメージ的にはもっと多くの糖分が流れているように思いがちですが、実際の量はそんなもんです。

さて、運動の話なのに、なぜこんな話からするのかと言うと、それは糖分が血液以外のどこに蓄えているか?を考えてもらうためです。はい、それは肝臓と筋肉です(他に腎臓とかにもありますけど、主だったとこでは)。肝臓ではおよそ100g、筋肉では200~400gのグルコースが蓄えられるといわれています。小児で血糖値のコントロールが難しいといわれているのは、体格的にグルコースを蓄えられる量が少ないことが理由の1つに挙げられます。そこから考えると糖尿病患者は高い強度の運動で筋肉量を増やすのが効果的なのでは?と容易に想像できます。でも実際は糖尿病患者に高い強度のトレーニングはあまり推奨されていません。

その理由は運動強度が高くなると、抗インスリンホルモンの分泌が増えてしまうことにあります。中等度以下の運動ならインスリン+運動効果による取り込み抗インスリンホルモンのパワーバランスがとれて血糖値は維持されるか下がるかしますが、運動強度が高く、抗インスリンの方が勝ってしまった場合は血糖値は上がってしまいます。正常人では膵臓から分泌されたインスリンはすぐさま肝臓で作用しグルコース放出の抑制に働きますが、インスリン治療中の患者では血液のグルコース処理が先んじておこなわれるため、肝臓での作用はどうしても弱くなります。内因性のインスリン分泌能が低下している場合には、例え外部からインスリン注入をしているにしても、どうしても肝臓におけるグルコース放出の抑制がしにくいのです。対策としては弱い運動から徐々に強度を上げていくとか、糖質制限食で肝臓のグリコーゲン貯蔵を減らした状態(個人的にはあまりお勧めしません、だって不自然なんだもん)をつくってから運動をするなどの工夫があります。

アメリカの糖尿病協会では[有酸素運動を週に150分と、さらに週に3回レジスタンス運動を追加]を推奨しており、これは筋肉増量効果のあるレジスタンス運動を含んだ指針です。しかし日本の科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドラインでは[週に3-5回、20-60分ずつ]、糖尿病治療ガイドでは[週に3日以上、1日2回15-30分ずつ]とあります。内容を詳しく見ると筋トレの効果も有用と認めてはいますが、表立って筋トレを推奨しているようには見えません。これは運動療法の継続性有酸素運動などそこそこの強度の運動でも筋肉量の維持・向上を少なからず見込むことができるなどの理由もありますが、日本人で心配されがちな心血管イベントの危険性や抗インスリンホルモンから生じる血糖の不安定を回避したいといった事情もその背景にあります。心血管イベントは高血圧患者の多さから心配になる気持ちもわからないではないですが、血糖コントロールについては自由度の高いインスリン療法を根本的に認めていないスタンスが垣間見えます。

そんなこんなで安全面から、ややきつい位の運動ばかりが推奨されている感じがします(端的に言うとウォーキングと軽いサイクリングしか勧めていない)。しかし、私的には血糖コントロールを長期的に見据え、筋肉づくりにも積極的にトライする事をオススメします。(高血圧や腎臓のはたらきが弱っている等がある場合は控えるしかないですが。)

話少し逸れますけど、前に紹介したヘルストークオンラインの1型患者編でラグビーしている娘が「1型にラグビーは向かない」って笑顔で話しているのが印象的でした。ラグビーは運動の質量から言って糖分の消費が激しいだろうし、興奮することでも血糖値が上がりやすくなるだろうし、確かに向いていないでしょう。でも健康にいいという理由だけでは運動は長続きしづらく感じます。血糖コントロールがしやすい・しにくいもありますが、まず考えたいのは色々ある選択肢の中で、自分が取り入れたいものどんなことをしたいのかですね。血糖コントロールはそれをやっている中で身につけていけばよいと思います。

次回は、具体的な運動時の血糖コントロールの話をしまーす。

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16(いちろく)

Author:16(いちろく)
T1DM暦14年の世迷い人。2013.6月よりインスリンポンプはじめました。。withノボラピッド⇒ヒューマログ
カーボカウントのこととか、食と健康についていろいろ学んだことを綴ります。
すべてはHappyな未来のために・・・

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